五臓の「脾」のお話

こんにちはkyokoです。
今日は東洋医学でいうところの「脾」のお話です。
最近食欲がない、お通じが希薄、おながが張る、などすっきりしないというあなた。
「脾」の機能が弱っているかもしれません。

「脾」の働きとしては、
・「運化」といって飲食物を消化して必要な物質に変えて全身に送り出す
・「昇清」運化で吸収したものを胃から肺へ送り出す、また組織、器官を正常な位置に保つ
・「統血」血が脈外へ漏れ出すのを防ぐ
という機能があります。

これらの機能が失調すると様々な症状がでます。
  • 「運化」の失調・・・消化吸収が阻害され食欲不振となりますし、水液がうまく吸収できず小腸や大腸に流れ軟便や下痢となります。
  • 「昇清」機能の失調・・・内臓下垂、慢性の下痢
  • 「統血」機能の失調・・・血便や血尿、不正性器の出血、皮下出血などが出現します。
消化不良や下痢や上記の症状が続くようであれば「脾」を元気に整える「脾」の経絡のツボをつかいながら、合わせて関係の深い「胃」の経絡上のツボをつかい湿気を飛ばし胃の働きを高める治療がいいと思います。

「脾」は「喜燥悪湿(きそうおしつ)」といって湿気をとても嫌います。
「五行色体表」では「脾」は「長夏(梅雨・土用のころ)」に当たり、そのころの気候変化は「脾」の特性に酷似していて機能に影響を及ぼしやすいのです。

お灸の活用も効果的です。
じんわりあたためて湿気をとばしていきます。

消化に関係する不調は心当たりの方が多いのではないかと思います。
「脾」の病証は陰虚や陽虚など様々なタイプによってもっと細かい病証も治療も異なります。
また少しづつお話しできたらと思います。