鍼灸の学習問題から

こんにちは kyokoです。

以前から時々、五行色体表にからめての症状などをお伝えしていますがピンとこないかもしれません。

「五行色体表」とは自然界の物全て5つに分類され、ここに人体の「肝心脾肺腎」(下記の表の横軸)を当てはめ、それぞれの縦軸に並ぶものが同じグループで性質や深い部位などが連なります。
東洋医学ではこの特性や知識をいかしての治療となります。

鍼灸の学生が解く問題をご覧になるともう少しわかりやすく感じるかもしれませんのでご紹介しますね。

問題 五行色体に基づく肝の症状で誤っているものはどれか

  1. 唸り声が出る
  2. 顔色が悪い
  3. 爪が変形する
  4. 涙がよく出る
下の表を参考にして解説をお読みくださいね。
「肝」(西洋医学の肝臓ではなく東洋医学で分類された機能のこと)の症状とは、

まず答えの選択肢を五行で確認すると
  1. 唸り声が出る  五声の横軸に 呼 笑 歌 泣 呻(うめき声) とあります
  2. 顔色が悪い   五色の横軸に 青 赤 黄 白 黒  とあります
  3. 爪が変形する  五華の横軸に 爪 面色 唇 毛 髪 とあります
  4. 涙がよく出る  五液の横軸に 涙 汗 涎(よだれ) てい(鼻水) 唾(唾液) とあります
各々の五行色体が出揃ったところで問題文の「肝」は五行色体の一番左にあるのをご確認いただけますか?そうしましたらその縦軸に並ぶのが同じグループで関係の深い症状や性質です。

  • 1.唸り声がでる・・・・・・・・これが間違ってますのでこの選択肢が正解です
  • 2. 顔色が悪い・・・・「肝」の縦軸をたどると「青」 顔色が青いので肝の症状だな・・と
  • 3. 爪が変形する・・・「肝」の縦軸をたどると「爪」爪に症状が出るのは!「肝」だ!・・と
  • 4・ 涙がよく出る・・・「肝」の縦軸をたどると「涙」の症状は「肝」だ!・・と
どうでしょうか。
謎解きみたいでおもしろいですよね。
単純にこれだけで病証を判断することはありませんが、そこからその方のタイプや既往や日常生活などを問診して治療を振り分けるといった具合でしょうか。
東洋医学が少し身近に感じていただけると嬉しいです。


五行色体表の「一部抜粋」です